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2008年 06月 18日
古いカヌー雑誌をめくっていたらバーチバークカヌーの制作についての記事を見つけた。 ネイティブの先人達が水上を移動する道具として生み出した最初のフネは森から授かった賜物だった。 優れたバーチバークカヌー・ビルダーであるデイビッド・ガイドマークによると、制作にあたりまず最も重要な技術は「イマジネーション」と「木との対話」であるという。 ごろりと転がった丸太を見て、完成したバーチバークカヌーを、また、完成に至るまでの過程、工程を、イメージする。 イメージを作り熟成させ、木の「言い分」を聞き取る。 一つ一つの部材はいびつであっても、木の強度、性格を優先させて削りだし、全体として調和の取れたものに仕上げることが大切なのだという。 もちろん事前の資料の収集も怠ってはならない。 昨今では、インターネットその他でかなりの情報は簡単に手に入れることができるが、その大部分の情報は先駆者達の努力の複製か焼き直しでしかない場合がほとんどだ。。 正確な複製や焼き直しならありがたいのだが、おおむね、深い経験が伴わない、憶測や思い込み、根拠が曖昧な伝聞による脚色が加えられていることが多く、受け入れるべき情報は手と足の知的運動がともない、主観に固執したものであってはならないものなのだという。 「木を、あるいはカヌーを自分の魂の中に呼び込みなさい。カヌーの魂とあなたの魂が会話を始めれば君の手が自ら導いてくれるはずだ」 デビッドの言うには、木も、時や水と同じように流れていて、逆行せずに刃物を当てれば自然に調和の取れたカヌーの姿が現れるのだという。 と、ここまではカヌーを作るにあたっての言葉であるけれど、実はその言葉は、そのままカヌーを漕ぐ時のパドリング技術に繋がっているようで興味深い。 水を見て、水との対話の中でカヌーを操る。 水との対話が上手くゆけばカヌーは美しく動く。 「カヌーは経験と心で漕ぐものだ。」(・・・いつも一緒に漕いでいる友人の言葉。) 水とのかかわりの中でどこへ行くのか?何を目指すのか?ということについて自分自身のイマジネーションを持つことが「トラディショナル」というスタイルにはあるはずだろう。 かつてネイティブの人たちが生活の必然の中でカヌーと関わったのと同じようにはゆかないけれど、いま、僕達が遊びの中でカヌーに乗っていることで、どこにたどり着けるのか? いったい何が得られるのか? 遊びなんだからそんなに大袈裟な事を考えなくてもいいんだろうケド、長いあいだやっていると、いつしかマンネリとドンヅマリが見えてきて、その先へ行くには惰性だけでは難しくなる。 ときどき、自分を見直すきっかけとなるような新鮮な刺激と出会うために、主観に固執しないで手と足の知的運動が必要になる。 ~~~~~~~~~~~~~~~ バーチバークカヌー:白樺の樹皮を使ったハル(船体)とガンネルやリブに木の根や堅木などを使い、釘やボルトなど一切使わずに作られたカヌー。
by kevipa33
| 2008-06-18 22:29
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